社内SE 情シスの現状

社内SEの理想と現実について書いていければと思います。

ベンダーロックについて

あるシステムを1度導入すると、頼んだベンダーと保守契約を結んで、何かあったら対応していただいたり、新たなカスタマイズが発生するたびに別途改造費用を払い、変更対応してもらうことになります。変更対応に関して、どこか別のベンダーに相見積もりを取ったりすることが出来ず、保守契約を結んでいるベンダーが見積もり金額に対して主導権を持ってしまいます。対応スピードや金額に不満がなければ良いのですが、そこに不満があったとしても、なかなかベンダーを変更することができません。ベンダー変更=システム自体の変更を意味するからです。

 グループウェアなどパッケージ製品ならいいかも知れませんが、経営スピードに直結する基幹システムとなると、対応が遅れたり、変更金額がかかりすぎたりすると、会社的には機会損が発生してしまいます。まだ対応が遅いだけなら、ましかもしれません。ベンダー側の担当SEが変更になった場合、システム全体の仕様を把握しきれなくなり、最終的には変更対応すらできなくなってしまいます。変更対応できないようになると、また、何億とかけて同じようなシステムを作る羽目になってしまいます。

 基幹システムなど、経営スピードに直結するシステムは、社内SEが開発フェーズもプロジェクトマネージャーになり、複数の請負会社あるいは派遣会社のSEを指揮する方法が理想的だと思います。そうすることで保守開発時も社内で対応できますので、変更スピードが速くなります。開発規模が大きな変更案件にしても、複数の請負会社に相見積もりを取ることができ、コスト面でも有利になります。

  ベンダーロック状態であることは、ベンダー側の都合で、会社に損害を与えてしまうリスクがあることを認識しなければなりません。